ENEOSホールディングス(東京都千代田区)は9月11日、養豚業初のプログラム型J-クレジット創出事業を開始したと発表した。
豚の体内でアミノ酸を吸収し、N2Oを削減
この取り組みは、養豚テクノロジー技術開発を手がけるスタートアップ企業のEco-Pork(同・墨田区)と連携し実施する。
創出プロジェクトの名称は、「豚へのアミノ酸バランス改善飼料の給餌プロジェクト」。
従来の飼料をアミノ酸バランス改善飼料に変更することで、飼料に含まれるアミノ酸を豚の体内で余すことなく、タンパク質として吸収させる。これにより、排泄物中に含まれるアミノ酸(窒素化合物)を減少させ、排泄物処理の過程で排出される一酸化二窒素(N2O)を削減する。
N2Oは、CO2のおよそ265倍の温室効果を持つGHGといわれており、排出削減には大きな意義があると、両社は解説する。
養豚DX技術を活用し、生産者の負担軽減
この取り組みにおいて、ENEOSは、Eco-Porkが創出したクレジットを購入し、自社のカーボンオフセットに活用する。Eco-Porkは販売したクレジットの収益を原資に、養豚生産者へ還元する。
また、Eco-Porkは、運営・管理者として、全国の参加養豚生産者のGHG削減活動のモニタリングからクレジット化までの一連の対応、情報管理を担う。養豚生産者のGHG削減活動の記録には、同社の養豚DX技術を活用し、個々の養豚生産者の作業負荷を最小限に抑えるとしている。
両社は今後、全国の養豚生産者を対象に、参加者を募り、取り組みの拡大を図っていく。
なお、全国の養豚生産者のGHG削減活動を取りまとめてJ-クレジットを創出する、プログラム型プロジェクトは、養豚業界初の取り組みとなる。
【引用】
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/cfd9c509-2245-4e65-99de-30732ea99d0d