G20合同会合、閣僚宣言で「2030年までに再エネ能力3倍」を明記

G20(20カ国・地域)の財務相、気候・環境相、外相、中央銀行総裁による合同会合が10月24日、米ワシントンで開催された。会合では環境・気候変動対策が協議され、2030年までに世界の再生可能エネルギーの発電能力を現在の3倍にするなどの目標を明記した閣僚宣言をまとめた。

パリ協定の目標再確認 脱炭素の具体策求める

会合では、地球の気温上昇を1.5度までに抑制するというパリ協定の目標、2050年までに脱炭素を実現するための各国の関与を再確認した上で、各国に具体的な取り組みを求めた。

閣僚宣言として盛り込まれた主な項目は以下の通り。

  • 2030年までに世界的に再エネの発電能力を現在の3倍にする
  • 2050年ごろまでにCO2など温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするための排出エネルギーシステム普及のため、グローバルな努力を加速
  • エネルギーシステムにおける化石燃料からの移行を進める
  • 再エネや原子力、利用・貯蔵技術、低炭素水素生産といったCO2排出ゼロや低排出に貢献する技術開発の加速

また、パリ協定に基づく上昇温度を1.5度に抑制する取り組みは「世界の既定路線として、2020年から遅くとも2025年までにピークに達することが予測されていると認識している」とし、各国に気候変動対策をより加速させることを求めた。

中国、インドなどに配慮する文言も

一方、中国やインドなど経済発展が急速に進み、CO2排出削減が遅れている国などに配慮してか、「すべての国がこの期間内にピークに達することを意味しない。国の状況に合わせてピークの時間枠が形成されることがある」との文言も含まれた。

G20合同会合は欧米や日本などの先進国のほか、EUや中国、韓国、アルゼンチン、南アフリカなど世界各地における主要国・地域で構成。招待国としてスペインやエジプトなど15カ国も参加した。ブラジル連邦共和国が議長を務め、日本からは環境省地球環境審議官の松澤 裕氏と財務省副財務官の渡邉 和紀氏が出席した。

【引用】
環境ビジネス.  https://www.kankyo-business.jp/news/ceccfbe1-8068-45de-b7ca-c759acbbeaeb

最新情報

最新情報
関連用語
関連動画
  1. 環境省、TNFDに約50万ドル拠出 自然関連財務情報開示へ連携強化

  2. Shopify、ブラジルのARRプロジェクトからカーボンクレジットを購入

  3. ジョイフル本田、太陽光設置11店舗が本格稼働 CO2年間3800t減

  4. 政府、温対法改正案を閣議決定し二国間クレジット制度を強化

  5. 三井住友建設、産業副産物が原料の地盤改良材で掘削土改良 CO2排出も半減

  6. サントリーHD、水素利活用本格化 グリーン水素の製造・販売体制整備

  7. 京都「祇園祭」で脱炭素化、長刀鉾の提灯屋台に蓄電できる太陽光パネルを搭載

  8. 産学官でカーボンリサイクル推進 CRFが進捗公表、社会人向け講座開催など

  9. 大阪府、カーボンニュートラル技術の実装化を支援する拠点開設 全国初

  10. 荒川区、脱炭素化に向けて東京ガス・東電PGと連携開始

  11. 東急グループ、100%再エネ電力で自産自消実現へ バーチャルPPA活用

  12. 北陸圏の森林活用でカーボンクレジットを地産地消、福井銀行が民間と連携

  1. カーボンクレジット市場の包括ガイド~基本概念から投資戦略まで~

  2. 合成燃料(e-fuel)とは|用語集・意味

  3. カーボンオフセット (Carbon Offset)|用語集・意味

  4. カーボンプライシング (Carbon Pricing)|用語集・意味

  5. パリ協定 (Paris Agreement)|用語集・意味

  6. 脱炭素社会実現へ、公明がポイント還元制度など首相に提言

  7. 天然ガスを原料に1日1.7トンの水素を製造可能 カーボンニュートラル実現に向けて製造プラントが完成

  8. 追加性 (Additionality)|用語集・意味

  9. 来月、閉鎖されるENEOSの和歌山製油所の跡地が、脱炭素社会のモデル地区として再整備されることになりました。

  10. カーボンファイナンス (Carbon Finance)|用語集・意味

  11. 温室効果ガス排出量 (GHG Emissions)|用語集・意味

  12. カーボンニュートラル (Carbon Neutral)|用語集・意味

  1. ICE グローバル・カーボン・インデックスとは(Global Carbon Index)

  2. 【FAEGER】未来の農業に挑む!脱炭素農業とカーボンクレジットの可能性!

  3. ボランタリークレジットマーケット(VCM)とは|用語集・意味

  4. ブルーカーボンとは|用語集・意味

  5. 森林再生 (Afforestation/Reforestation, A/R)|用語集・意味

  6. 脱炭素に向けて、二酸化炭素の排出量を売買できる「カーボン・クレジット市場」が11日、開設されました。

  7. カーボンプライシングとは|用語集・意味

  8. カーボンニュートラルとは|用語集・意味

  9. クリーン開発メカニズム (Clean Development Mechanism, CDM)|用語集・意味

  10. 来月、閉鎖されるENEOSの和歌山製油所の跡地が、脱炭素社会のモデル地区として再整備されることになりました。

  11. 土地利用変化とは|用語集・意味

  12. 排出削減単位 (Emission Reduction Unit, ERU)|用語集・意味