日本ポリプロ(東京都千代田区)は4月14日、日揮グローバル(神奈川県横浜市)と共同で、CO2循環可能なポリプロピレン製造の検討を開始したと発表した。まずは共同調査を実施し、両社が保有する技術の融合プロセスについて検討する。
原料は、水素とCO2から製造されるカーボンリサイクル・メタノール
具体的には、日揮グローバルおよび三菱ケミカルが共同保有するメタノールからプロピレンを製造する「DTPプロセス」と、日本ポリプロが保有するプロピレンからポリプロピレンを製造する「JPP Horizoneプロセス」を組み合わせ、水素とCO2から製造されるカーボンリサイクル・メタノールを出発原料に、ポリプロピレンを製造する。
製造プロセス効率化に向けた検討は、遅くとも2025年中をめどに進めるという。廃熱の再利用による省エネ化や設備の共通化などの技術面に加え、経済面のシナジーの有意性を確認しながら、プロモーションに向け準備していく。

CO2循環可能なポリプロピレン製造スキーム(出所:日本ポリプロ)
幅広い分野で使用されるポリプロピレン
プラスチックは現代社会において必要不可欠な素材である。中でも幅広い分野で使用されているポリプロピレンは今後も需要の増加が見込まれる。一方で、焼却時にCO2が発生するという課題があり、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーへの対応が求められている。
日本ポリケムグループは、カーボンニュートラルおよびサーキュラーエコノミーの実現に向け、環境負荷低減活動全般のブランディングシンボルとして「HOPE&LOOPP」を掲げ、取り組みを推進している。今回の取り組みもこの一環である。
【引用】
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/321946ae-b336-4c11-8d20-c02eb3f24755