日本航空(JAL/東京都品川区)、JAL Agriport(千葉県成田市)、パワーエックス(東京都港区)の3社は4月11日、農業領域における再生可能エネルギーの活用・展開およびカーボンクレジット関連など環境事業について、検討を開始したと発表した。
環境負荷を軽減しながら最適な生育環境を確保することで高品質なイチゴの安定的な生産を目指す実証実験を7月をめどに開始する。
再エネ活用で年間を通じたいちご栽培・供給モデルを構築
3社協働の第1弾となるイチゴの栽培は、千葉県成田市のJAL Agriportの農園施設に、パワーエックスの産業用蓄電システム「PowerX Cube」(容量:358kWh/約30世帯分の1日当たりの電力消費量相当)を導入し、太陽光パネルによる再生可能エネルギー比率を高め、カーボンゼロ農業の実現を目指す。
これにより、単価の高い夏季のいちご生産が可能となり、JALグループの販売網や国内外への輸送力を生かし、高収益かつサステナブルな農業モデルを確立させていく。

「PowerX Cube」設置イメージ(出所:パワーエックス)
今後は、他の地区へカーボンゼロ農業を展開させるなど、多拠点運営を推進する。将来的には農業分野にとどまらず、再生可能エネルギーおよびカーボンクレジットを必要とする企業向けに環境事業として展開し、新たな事業化を目指す考え。

3社による環境事業イメージ(出所:日本航空)
日本の農作物の価値向上を目指すJALグループの農業
JAL Agriportは、JALグループの農業法人として、成田空港の近郊に位置する広大な農地を生かした農業生産を行っている。地元産品を利用した料理を提供する古民家風レストラン「御料鶴」も運営するほか、日本の農作物の価値向上を目指し、栽培したいちごの輸出事業にも注力している。
【引用】
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/93c7d4d9-7911-4f39-97cc-a96851119fc1