地球規模の環境問題への取り組みについて意思を決定する国連環境総会(UNEA)は、第7回会合を12月8日から同月12日まで、ケニア・ナイロビにて開催した。
今次会合(UNEA7)には186カ国から6000人以上が参加を登録。「強靭な地球のための持続可能な解決策の促進」を目的とした計11本の決議、国連環境計画(UNEP)の中期戦略や活動計画・予算を含む計3件の決定、また、閣僚宣言が採択された。
気候変動、生物多様性の喪失、汚染の三重危機に対処

UNEA7は12月12日に閉会した(出所:国連環境計画)
UNEAは、国連環境計画(UNEP)の最高意思決定機関で、世界最大規模の環境問題への取り組みについて各国が合意形成する。2014年以降、100を超える決議が採択され、気候、自然、汚染問題など100を超える決議が採択されてきた。
今次会合では、気候変動、自然・生物多様性の喪失と土地劣化、汚染と廃棄物という三重の地球規模危機に対処する解決策の推進に焦点が当てられた。今回の決議により、サンゴ礁保護、エネルギー転換に不可欠な鉱物・金属の健全な管理、化学物質・廃棄物の健全な管理、人工知能の持続可能な利用、スポーツを通じた持続可能な解決策の模索など、加盟国の取り組みを前進させる。
閣僚宣言では、持続可能な解決策を推進する大胆な行動、多国間環境協定と枠組みの義務の履行、そしてすべての取り組みにおける公平かつ包摂的な参加の推進を約束している。気候変動、生物多様性、汚染、循環経済などの幅広い分野での行動を決定するとともに、プラスチック汚染に関する条約策定に向けて参画し続ける共通の決意や、多国間環境条約などの実施におけるシナジー(相乗効果)の極めて重要な意義を再確認した。
シナジー実現で環境問題を克服へ
UNEA7の開催にともない、環境省は12月16日、会合の内容を報告した。
今次会合では、日本とパナマが共同提案した「シナジー・協力・連携の国際環境条約および他の関連環境文書の国内実施における促進」に関する決議(UNEA7シナジー決議)が採択された。この決議は、第6回国連環境総会で日本が提案し採択された同名決議(UNEA6シナジー決議)の後継決議で、UNEA6シナジー決議では気候変動、生物多様性の喪失、汚染など環境問題を統合的に扱う相乗効果の強化による解決を呼びかけている。
UNEA7シナジー決議では、これに立脚しつつ、ステークホルダーやパートナーとの協力などを通じた、国レベル・ローカルレベルにおけるさらなるシナジー実現のための追加的アプローチの模索を加盟国に奨励している。また、国連地域経済社会委員会を含む地域協力機関に対する多国間協力やマルチステークホルダーの協力におけるシナジーの発揮促進を招請するとともに、UNEP事務局長へシナジー促進のための各種行動を要請した。
成果文書の採択に向けた交渉で貢献
UNEA7に、日本からは、土居 健太郎環境省地球環境審議官ら、環境省、外務省、農林水産省からなる代表団が参加し、閣僚級会合や関連サイドイベントへ出席した。また、各決議などの採択に向けた交渉対応、バイ会談などを実施した。
土居環境省地球環境審議官は、閣僚級会合でナショナルステートメントを実施したほか、循環経済や保健に関するリーダー対話などのイベントへ参加し、日本の取り組みについても発言した。
【参考】
環境省―第7回国連環境総会(UNEA7)の結果について
【引用】
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/dda84f3b-4851-4293-aad8-75fa6758e866