2026年度環境保全経費、総額2兆4933億円を要求 前年度比6.3%増

環境省は12月5日、2026年度概算要求時における「環境保全経費」を取りまとめ公表した。地球環境の保全、公害の防止、自然環境の保護と整備に関する環境保全経費の2026年度概算要求額は、総額2兆4933億円で、2025年度当初予算比6.3%増(1476億円増)となった。環境省は、今後、政府予算案の編成において、同費確保に努めていく。

「生物多様性保全」と「循環型社会形成」が幅アップ

施策体系別にみると、「地球環境の保全」は、前年度当初予算比5.8%増(773億円増)の1兆4173億円となった。環境保全経費全体の56.8%を占め、前年度構成比62.7%から5.9ポイント減少した。

「水環境、土壌環境、海洋環境、大気環境の保全・再生の取り組み」は、前年度当初予算比8.3%増(286億円増)の3714億円。「生物多様性の保全と持続可能な利用」は、前年度当初予算比25.2%増(405億円増)の2010億円、「循環型社会の形成」は前年度当初予算比24.4%増(158億円増)の805億円となった。

これら3つの施策は、構成比でもそれぞれ2ポイント、1.4ポイント、0.5ポイント、前年度より増加した。

2026年度環境保全経費構成比(施策体系別)(出所:環境省)

2026年度環境保全経費構成比(施策体系別)(出所:環境省)

経産省は9062億円を要求

2026年度環境保全経費を府省別にみると、経産省が9062億円で、全体の36.3%を占める。環境省の7669億円(構成比30.8%)、国交省の3147億円(同12.6%)、農水省の3094億円(同12.4%)が続いた。

経産省は、「地球環境の保全」施策で8802億円を計上。「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費」や「脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金」、「GXサプライチェーン構築支援事業」などにより、GX分野の水電解装置、浮体式洋上風力発電設備、ペロブスカイト太陽電池、燃料電池などの関連部素材や製造設備について、大規模な投資を補助することとしている。

環境省は、「地球環境の保全」施策では3189億円を計上。地域脱炭素移行・再エネ推進交付金では、創意工夫ある地域脱炭素の取り組みを支援する方針。

2026年度環境保全経費構成比(府省別)(出所:環境省)

2026年度環境保全経費構成比(府省別)(出所:環境省)

施策体系別内訳と主な施策

環境保全経費概算要求額の施策体系別内訳と主な施策は以下の通り。なお、以下カッコ内は2025年度当初予算額/増減額を示す。

地球環境の保全

2026年度概算請求額:1兆4173億円(1兆3401億円/773億円増)

  • 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費(経済産業省)
  • 脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(同)
  • GXサプライチェーン構築支援事業(同)
  • 森林環境保全整備事業(国有林)(農林水産省)
  • 地域脱炭素移行・再エネ推進交付金(環境省)
  • 高温ガス炉実証炉開発事業費(経済産業省) など

生物多様性の保全と持続可能な利用

2026年度概算請求額:2010億円(1605億円/405億円増)

  • 水源林造成事業(農林水産省)
  • 治山事業費(同)
  • 国営公園等維持管理費など(国土交通省)
  • 都市水環境整備事業に必要な経費(同)
  • 文化財の保存と活用に必要な経費(文部科学省)
  • 鳥獣被害防止総合対策推進交付金(農林水産省) など

循環型社会の形成

2026年度概算請求額:805億円(647億円/158億円増)

  • 循環型社会形成推進交付金(環境省)
  • 大規模災害に備えた廃棄物処理体制検討・拠点整備事業(同)
  • PCB廃棄物適正処理対策推進費(同)
  • 資源循環推進事業(同) など

水環境、土壌環境、海洋環境、大気環境の保全・再生の取り組み

2026年度概算請求額:3714億円(3429億円/286億円増)

  • 下水道防災事業に必要な経費(国土交通省)
  • 道路環境改善事業に必要な経費(同)
  • 多面的機能支払交付金(農林水産省)
  • 交通安全施設等整備費補助(警察庁)
  • 適正な汚水処理の確保などのための下水道事業に必要な経費(国土交通省)
  • 水産環境整備事業(農林水産省) など

包括的な化学物質対策

2026年度概算請求額:47億円(44億円/2億円増)

  • 化学物質の審査および製造等の規制に関する法律施行経費(環境省)
  • 化学物質総合研究費(厚生労働省)
  • 分析技術活用食品安全確保調査等事業委託費(同) など

放射性物質による環境汚染の防止

2026年度概算請求額:2496億円(2829億円/333億円減)

  • 中間貯蔵関連事業(環境省)
  • 特定帰還居住区域整備事業(同)
  • 放射性物質汚染廃棄物処理事業(同)
  • 除去土壌等適正管理・原状回復等事業(同)
  • 原子力発電施設等緊急時安全対策交付金(内閣府) など

このほか、各種施策の基盤となる施策として1688億円(1503億円/185億円増)が計上された。

【参考】
環境省―令和8年度概算要求時における環境保全経費の取りまとめについて

【引用】
環境ビジネス.  https://www.kankyo-business.jp/news/04078ddb-9737-45b8-83bb-8ce1a7c2b537

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