「国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)」に先立ち、10月13日~14日にブラジル・ブラジリアで閣僚級準備会合(プレCOP30)が開催された。
この準備会合は、11月開催のCOP30に向け、主要な課題について合意形成を図ることを目的としたもので、大統領代行中のブラジル・アルキミン副大統領は、COP30の3つの目的として、パリ協定の実施加速、多国間主義の強化、気候変動と人々の生活の連結性を掲げ、全締約国に取り組みの強化を呼びかけた。
日本はGHG削減の重要性を主張

「プレCOP30」の様子(出所:ブラジル政府)
「プレCOP30」には、閣僚級を含め約60カ国が参加。日本からは、高橋 美佐子外務省気候変動担当大使(国際協力局審議官)らが出席した。
日本は、GHG削減の重要性を強調し、1.5℃目標達成には、主要排出国を含むすべての国の脱炭素化に向けた努力が不可欠であると訴えた。また、NDCの未提出国に対して野心的なNDCの提出を求めたほか、COP30では、新たなNDCを基に、1.5℃目標達成への進捗や今後の道筋、実施状況を議論する必要があると提言した。
COP29の成果をCOP30に活かす
同会合では、COP29の成果を引き継ぎ、2025年のCOP30で具体的行動につなげるための重要項目を整理。パリ協定の目標達成に向けた世界全体の進捗状況を、5年ごとに評価する「グローバル・ストックテイク(GST)」や脱炭素化が雇用や地域に与える影響を支援するための「公正な移行作業計画(JTWP)」などについても議題が行われた。
このほか、気候投資を拡大するため、ブラジルが主導する独自の資金メカニズム構想「ブラジル・プラットフォーム(BIP)」も示された。
【参考】
環境省―「国連気候変動枠組条約第30回締約国会議閣僚級準備会合(プレCOP30)」が開催されました
【引用】
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/17ed008d-dbfa-4f23-84e5-c88c3edfe609