セブン‐イレブン・ジャパン(東京都千代田区)は4月13日、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の会場内に「未来型店舗」として、2店舗をオープンする。
次世代グリーン冷媒を採用した冷蔵ケース、室内光電電子プライス表示、床発電、水素発電、廃プラリサイクル、遠隔操作によるロボット接客など「環境」「商品」「買い物体験」の3つの視点で、未来に向けた挑戦を具現化する取り組みを導入する。
2店舗のサステナブルな取り組み
開店するのは、「セブン-イレブン西ゲート店」と「セブン‐イレブンウォータープラザ店」の2店舗。サステナブルな取り組みとして、以下を実施する。
次世代グリーン冷媒を世界初採用した冷蔵ケース
CO2排出量を低減する次世代冷媒「R-474B」を、一部の冷蔵ケースや冷凍機の稼働に使用する。日立グローバルライフソリューションズ・富士電機・ダイキン工業の3社が共同開発した技術で、食品流通事業としてはセブン‐イレブンが世界で初めて採用した。

次世代冷媒「R-474B」と冷却システム(出所:セブン‐イレブン・ジャパン)
ポータブル水素からの発電で「セブンカフェ」
水素エネルギーから発電した電力で、店内に設置された「セブンカフェ スムージー」のマシンを稼働させる。発電には、トヨタ自動車(愛知県豊田市)のポータブル水素カートリッジを使用。また、このカートリッジをセブン-イレブンの配送トラックで西ゲート店まで配送する実証を、トヨタ自動車と共同で行う(実証期間は大阪・関西万博開催全期間のうち34日間を予定)。

(出所:セブン‐イレブン・ジャパン)
廃食油由来のバイオ燃料を活用し、店舗配送
使用済み食用油(廃食油)から精製したバイオディーゼル燃料100%の「B100燃料」を、セブン‐イレブン店舗へ商品を配送するトラックに活用。なお大阪・関西万博会場内の店舗から廃食油を回収し、同店舗への配送に使用するという循環型スキームにより実施される。

(出所:セブン‐イレブン・ジャパン)
床発電、資源循環の取り組みなど
そのほか、以下のようなサステナブルな取り組みも実施する。
- 発電床の設置:踏んだ振動を電気に変換する素材を使用した床発電材の一部設置
- 室内光電電子プライス表示の導入: 200ルクスの明るさで発電する色素増感太陽電池を組み込んだ、店内の照明の光で動作し続ける次世代の電子プライス。小売店舗への設置は日本初。
- リユースパネルの導入:店舗の閉店・改装などで引きあげた太陽光パネルを再利用(協力:三井物産プロジェクトソリューション)
- 再生ユニフォームの採用:古くなったユニフォームを4%以上、回収ペットボトルを96%以下使用した「ユニフォームtoユニフォーム」
- 顧客参加型のペットボトルなど容器プラスチックの資源循環

サステナブルな取り組みイメージ(一部西ゲート店のみ)(出所:セブン‐イレブン・ジャパン)
アバターロボットを遠隔操作し接客する試みも
また、「買い物体験」として、アバターロボット「newme(ニューミー)」を使用した遠隔接客を行う。セブン-イレブンの従業員が、NTTパビリオンルームから操作し、直接利用者と会話しながらの接客が可能となる。

アバターロボットを活用した遠隔接客の様子(出所:セブン‐イレブン・ジャパン)
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/9d1375e6-14d8-47b9-841c-3faa4c35168b