LIXIL(東京都品川区)とヤマダホームズ(群馬県高崎市)は10月16日、住宅・建築分野の2050年カーボンニュートラル達成に向け協働することを発表した。
両社はこの協働で、住宅における省エネ推進と再エネの導入促進するとともに、材料製造・施工・廃棄など建設に際して発生するエンボディドカーボン対策を推進。ライフサイクルCO2(LCCO2)排出量の削減による環境負荷低減を目指す。
全世界のCO2排出量のうち37%が「建設部門」
LIXILによると、全世界のCO2排出量に占める「建設部門」の割合は約37%であり、そのうち戸建住宅のCO2排出量では、エンボディドカーボンの割合は約半分を占めているという。
エンボディドカーボンとは、建材資材の調達、輸送、施工・建設、修繕、廃棄・リサイクルなど建物の建設に際して発生するCO2のこと。暖冷房・照明など建物が運用される間に生じるオペレーションカーボンは、住宅性能の向上により削減が加速している一方で、エンボディドカーボンの削減に向けた取り組みは大きく遅れており、住宅のライフサイクルアセスメント(LCA)の観点からも、見直しが課題となっている。
LIXILでは、省エネルギー性(窓の断熱性能と日射 熱取得率)と資源循環について、ライフサイクル全体での環境負荷を定量的に評価し、豊かで 快適な住まいを実現する地域に最適な窓を提案する「GREEN WINDOW」を推進しており、これにヤマダホームズが共感。エンボディドカーボンを含めた製品のLCCO2排出量の削減へ向け協働するに至った。
デジタルイノベーション総合展のブースでコラボを実現
協働発表にあたり、まずは、デジタルイノベーションの総合展「CEATEC 2024」(10月15日~18日開催)のヤマダホームズブース内において、ヤマダホールディングス独自の環境基準「YAMADA GREEN」認定を受けた「YAMADAスマートハウス」とLIXILのコラボレーションを実現させた。
一歩先いく環境配慮型スマートハウス
CEATEC2024の展示では、LIXILの「GREEN WINDOW」として推奨されている高性能窓や、スマートロックシステムを搭載した玄関ドア、電動シャッターなどさまざまなLIXILの建材製品を紹介。また、エアコンや電動カーテン、電動ロールスクリーンなどの家電や建材を展示し、LIXIL製品以外も含めた展示一式をIoTホームリンクで操作する様子も実演した。
また両社のサステナビリティへの取組みに関する共同の説明パネル展示や、「LIXIL 省エネ住宅シミュレーション」によるLCCO2排出量算出に関するモニター展示、アルミや樹脂のリサイクルに関する展示を行った。
【引用】
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/3bac35ce-83d7-44cb-b20f-9b1dd3d392e7