マクニカ(神奈川県横浜市)は5月15日、東京都町田市にある町田市民病院に、乾熱滅菌装置「メルトキングIOT」を提供したと発表した。ごみの減容化により廃棄コストとCO2排出量を削減するとともに、感染性廃棄物の無害化を目指す。
廃棄物1トン当たりのCO2排出量を70、80%削減
同装置は、減量室と滅菌室の空気を遮断し、間接加熱で食料残渣や感染性廃棄物の水分を蒸発させることで、滅菌・減量する。含水量によっては最大1/50にまで減量できるという。今回の取り組みでは、70、80%の減量が可能で、廃棄物1トン当たりのCO2排出量も同様の比率での削減が見込まれる。
また、同装置は廃棄物を直接燃焼しない間接加熱方式でごみを処理する。そのため、ダストが飛散することなく、ダイオキシンも発生しない。処理後の蒸気の臭気は独自の脱臭技術で軽減させる。さらに、同装置はAI端末を搭載しており、遠隔での故障事前予知やCO2排出量削減のための処理レシピの適正化機能のディープラーニングも可能だ。

「メルトキングIOT」の構造(出所:マクニカ)
廃棄物とCO2削減に取り組む同市の考えに賛同
町田市は、CO2排出量削減に向け積極的に取り組みを行っている。その中でも市民病院は、地域の病院におけるフラグシップとして廃棄物とCO2削減に注力している。こうした背景から、マクニカは今回、最新装置を納入した。同社は今後も、全国の病院に向け同装置の導入拡大を図る。
【引用】
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/373ef937-912c-47de-be10-1734032066bf