TAIGA(東京都中央区)は6月5日、京都府立大学と共同で、牛のゲップに含まれるメタンガスを約80%削減する補助飼料「Cowtrol」を開発したと発表した。
投与からわずか3日でメタンを削減
「Cowtrol」は、日本国内で38年間使用されてきた実績ある安全な技術を応用したもの。製品には土壌由来の微生物群が含まれており、これが牛の消化管内の細菌叢を安定化させ、メタンガスを発生させることなく有機物を水とCO2に分解し、メタン生成を効果的に抑制する。米ぬかや大豆搾りかすなど比較的入手しやすい原料で製造できる点もメリットだ。
使用方法は簡単で、同製品を飲水に添加するだけ。同社によると、投与からわずか3日で削減効果が確認されたという。

補助飼料「Cowtrol」(出所:TAIGA)
将来的には畜産業が盛んな地域への展開も
同社は現在、畜産農家の費用負担軽減を目的に、削減したメタンガスをCO2クレジットとして販売し、その利益を農家の収益化につながる新たなビジネスモデルの構築を目指している。
今後は、同製品を活用しながら、低メタン牛乳や低メタン牛肉の普及拡大を図り、オセアニア、南米、ヨーロッパなどの畜産業が盛んな地域への展開を積極的に進める方針だ。
【引用】
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/ab355796-6523-4381-ba0d-906d03ae46ba