東京電力EP、家庭向け新・省エネプログラム開始 CO2排出量の見える化も

東京電力エナジーパートナー(東京電力EP/東京都中央区)は6月12日、「省エネ」「再エネ」「電化」の3つの軸を中心に、CO2排出量を見える化する新サービスや顧客参加型のサービスを提供する家庭向け「TEPCO カーボンニュートラルプログラム」を開始すると発表した。

2022年度から実施してきた「TEPCO省エネプログラム」の名称を変更し、2025年度は、これまでの取り組みを一層拡充して実施する。

CO2排出量見える化と情報発信で行動を後押し

新たに展開するCO2排出量見える化サービスでは、ウェブ会員サービス「くらし TEPCO web」で、顧客の電気とガスの使用量に応じたCO2排出量を表示する。また、カーボンニュートラルに関するコラムも掲載し、カーボンニュートラルに向けた顧客の行動を後押しする。

対象の電気・ガス料金プランに加入している「くらしTEPCO web」会員に対して、8月下旬~9月上旬にサービスを開始する予定。通年で実施する。

「CO2排出量見える化サービス」イメージ(出所:東京電力エナジーパートナー)

「CO2排出量見える化サービス」イメージ(出所:東京電力エナジーパートナー)

DR対策では2種類の「エコ・省エネチャレンジ」を実施

電力需給バランスを調整するディマンド・リスポンス(DR)対策では、指定時間帯に顧客に家電などを操作してもらい、節電量や負荷創出量に応じて「くらしTEPCOポイント」を進呈する「エコ・省エネチャレンジ」と、エコ・省エネチャレンジの指定時間帯と同社で必要と判断した時間帯に顧客の対象機器を遠隔制御し、「くらしTEPCOポイント」(100くらしTEPCOポイント/月)を進呈する「エコ・省エネチャレンジ機器制御オプション」を実施する。

機器制御オプションでは、6月12日より、制御対象機器に伊藤忠商事(東京都港区)が総販売元の蓄電池ブランド「SMART STAR シリーズ」の対象型番の蓄電池も追加する。この蓄電池は、エヌエフホールディングス(神奈川県横浜市)と伊藤忠商事の合弁会社、NFブロッサムテクノロジーズ(神奈川県横浜市)が製造。蓄電池の遠隔制御は、伊藤忠商事グループのグリッドシェアジャパン(東京都渋谷区)、米国Lunar Energyグループ(Lunar Energyとそのグループ会社)が実施する。

「エコ・省エネチャレンジ」イメージ(出所:東京電力エナジーパートナー)

「エコ・省エネチャレンジ」イメージ(出所:東京電力エナジーパートナー)

なお、「くらしTEPCOポイント」は、サービスの利用に応じてもらえるポイントで、300ポイントから各種ポイントやギフトに交換できる。交換先によっては1ポイント1円相当とならない場合もある。

エコ・省エネチャレンジ実施時期

実施時期
エコ・省エネチャレンジ 節電:
7月1日~10月12日(予定)
12月8日~2026年2月28日(予定)
負荷創出:
4月1日~6月1日(終了済)
10月13日~11月9日(予定)
エコ・省エネチャレンジ機器制御オプション 通年 (追加の対象機器は、8月1日から順次制御開始予定)

ビンゴゲームを通してアクションを紹介

「カーボンニュートラルBINGO」では、カーボンニュートラルをテーマにしたビンゴゲームでビンゴを達成すると、「くらしTEPCOポイント」を抽選で進呈する。従来の省エネ手法の紹介に加え、衣類のリサイクルや食品ロスの削減など、CO2排出量の抑制につながる取り組みや、それぞれの取り組みによって抑制可能なCO2排出量もあわせて紹介する。実施時期は7月1日~10月12日(予定)、12月8日~2026年2月28日(予定)。

「カーボンニュートラルBINGO」イメージ(出所:東京電力エナジーパートナー)

「カーボンニュートラルBINGO」イメージ(出所:東京電力エナジーパートナー)

太陽光発電・蓄電池導入で商品券を進呈

このほか、太陽光発電や蓄電池を導入した顧客に特典を進呈するほか、エアコンの運転効率を高めるクリーニングを特別価格で提供する。また、ウェブサイトでは、国の補助金を活用した窓・ドア断熱リフォームを紹介する。

太陽光発電・蓄電池導入支援キャンペーン(7月1日~9月30日)では、既存戸建住宅に住み、TEPCOホームテック(東京都墨田区)にて新規で太陽光発電・蓄電池を導入した顧客に最大4万円分(各設備2万円分)の商品券を進呈する。

【引用】
環境ビジネス.  https://www.kankyo-business.jp/news/894601e3-b348-4873-9099-a0655fdfa61f

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