バイウィル、佐世保市・波佐見町と連携協定 J-クレジット創出で脱炭素化

カーボンクレジット創出支援サービスを手がけるバイウィル(東京都中央区)は2月10日、長崎県佐世保市と、同・波佐見町において、J-クレジットをはじめとする環境価値の創出・流通や、新たなビジネスモデルの創出に向けた連携協定を締結したと発表した。

同社は、佐世保市と波佐見町におけるJ-クレジット創出プロジェクトの登録・申請からモニタリング、創出したクレジットの販売までを一貫して支援する。

佐世保市、水道局管理の水源涵養林などからJ-クレジット

佐世保市においては、バイウィル、佐世保市、佐世保市水道局、十八親和銀行(長崎県長崎市)、テレビ長崎(同)の5者で、また、波佐見町においては、バイウィル、波佐見町、十八親和銀行、テレビ長崎の4者で、自治体内におけるカーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーの実現に向けた連携協定を2月7日に締結した。

今後、佐世保市では、佐世保市水道局が管理する水源涵養林を含めた市有林と一部の民有林のCO2吸収量を、J-クレジット化する取り組みから進め、その後他の創出方法(方法論)に広げていく予定。

5者による協定締結の様子(出所:バイウィル)

5者による協定締結の様子(出所:バイウィル)

波佐見町、環境価値を高めて林業再生へ

一方、波佐見町では、町内の森林の適正な整備と林業再生につながる木材の需要拡大の取り組みを進めている。こうした町内の脱炭素への取り組みを環境価値としてJ-クレジット化し、経済循環を目指す。

4者による協定締結の様子(出所:バイウィル)

4者による協定締結の様子(出所:バイウィル)

J-クレジットの創出で脱炭素化を推進

佐世保市は、今回、市内の森林によるCO2吸収量と、今後導入する可能性のある再生可能エネルギーを活かし、さらなる脱炭素化を進めるべく、J-クレジットの創出に着手することとした。

佐世保市は、2022年2月に「ゼロカーボンシティ宣言」を行い、2050年までにCO2排出量の実質ゼロを目指すことを表明した。実現に向けては、域内の森林保全、再エネ来の自主電源確保やエネルギーシフトの推進、更にカーボンニュートラルポートの実現などを積極的に検討している。また、2024年からJブルークレジット「みんなでつくる佐世保九十九島の藻場造成」の販売も行っている。

また、環境教育デジタルサービスを提供するプラットフォーム「させぼエコラボ」等を通じて、脱炭素に関する環境教育や環境学習の活動を、市内事業者や市民に発信している。

バイウィルは、テレビ長崎と2024年8月に顧客紹介契約を締結し、ともに地域の脱炭素を目指してきた。今回、佐世保市において脱炭素に向けた新たな取り組みとなるJ-クレジット創出・活用を強力に進めるため、5者による連携協定を締結した。

佐世保市とのスキーム(出所:バイウィル)

佐世保市とのスキーム(出所:バイウィル)

町内の脱炭素への取り組みをJ-クレジット化

長崎県は2021年3月にゼロカーボンシティを表明した。県下である波佐見町でも、2022年9月に「木材利用促進基本方針」を改正し、二酸化炭素を長期貯蔵できる木材を積極活用し、公共施設・設備の木造化を図る方針を決めている。また、豊かな自然と全国屈指の「やきものの町」である特徴を活かし、体験型観光としてグリーンクラフトツーリズムにも力を入れており、持続性ある観光業整備に向けたEV充電スタンドの設置にも取り組んでいる。

こうした町内の脱炭素への取り組みをJ-クレジット化するため、テレビ長崎がバイウィルを波佐見町に紹介し、4者による連携協定を締結した。

波佐見町でのスキーム(出所:バイウィル)

波佐見町でのスキーム(出所:バイウィル)

J-クレジットの創出で全国の自治体や企業と連携

バイウィルは、J-クレジットの創出・流通に取り組むことで、地域の脱炭素と経済の活性化に貢献し、カーボンニュートラル実現を目指して、自治体や企業との連携を進めている。たとえば、2025年1月、2月には、以下のカーボンニュートラルに向けた連携を発表している。

  • 長野県箕輪町と連携協定を締結:森林経営やLED設備導入等によりJ-クレジット創出・活用
  • 長野県伊那市と連携協定:森林資源等を活用したJ-クレジットの創出・流通
  • 岐阜県山県市、大垣共立銀行、岐阜信用金庫と連携協定を締結:カーボン・マイナス・シティ実現に向けたJ-クレジットの創出・流通
  • 根尾開発(岐阜県本巣市)との取り組み:森林クレジットの創出へ
  • 静岡県磐田市と連携協定を締結:太陽光発電などによるJ-クレジットの創出・流通
  • 釧路信用金庫(北海道釧路市)と顧客紹介契約を締結:中小企業等によるカーボンクレジットなど「環境価値」の創出・流通を促進

J-クレジットとは、森林経営、省エネ設備の導入や再生エネルギーの活用等、事業者による脱炭素活動により得られたCO2等の温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証したものをいう。発行されたクレジットは他の企業等に売却することでき、購入者はカーボンオフセットなどに活用することができる。

【引用】
環境ビジネス.  https://www.kankyo-business.jp/news/46161d3b-f3f9-4820-a2f8-0d2bf35789da

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