京都府京丹波町、森林由来のJ-クレジット登録 売却益で地域課題を解決へ

NTTビジネスソリューションズ(大阪府大阪市)と地域創生Coデザイン研究所(同)は2月17日、京都府京丹波町における森林由来のカーボンクレジット創出に向けた取り組みがJ-クレジット制度に登録されたと発表した。

両社は2023年12月より京丹波町の取り組みを支援してきた。この取り組みは、京丹波町が整備・管理する森林を中心に実施され、京都府下市町村が管理する森林では初の事例となる。

年間1000tのクレジット創出へ

実施面積は186haで、J-クレジットの認証を受ける期間は16年間。これにより、京丹波町において年間で約1000トンのクレジット創出が見込まれる。

2025年度から実際に京丹波町において、J-クレジットを創出していく。創出されたJ-クレジットは企業などへ売却され、売却益は新たな森林整備や他の施策財源として活用される。また、森林経営計画と合わせて実施することにより、計画的な雇用創出や経済活性化に寄与することも期待される。

カーボンクレジットで森林の価値向上

京丹波町は、町面積の約82%を森林が占めている。京丹波町の林業は、町内に苗木生産者と林業大学校が存在する、キノコやクリなどの特用林産の生産が盛んなどの強みがある。

一方、森林・林業を取りまく状況では、森林施業の効率化や計画的な森林の管理の推進、林業の担い手確保、獣害対策など、解決すべき課題がある。

そこで、京丹波町は、こうした課題と現在の森林、林業情勢を踏まえ、中長期的な森づくりの基本方針となる「京丹波町森林マスタープラン」(2023年度~2032年度)を策定し、取り組みを進めている。

森林吸収源活用したJ-クレジットの発行は、その重点施策となる。クレジット活用を踏まえたゾーニングを行うとともに、町内の森林が吸収したCO2を見える化し、カーボンクレジットを創出することで、森林の価値を高めるとともに、森林の管理を促進させることとしている。

J-クレジットで得た資金は、地域の経済を豊かにし、環境保全活動や林業の発展に再投資することができる。これにより、森林の健全な循環を確保し、地方における地域社会全体の持続可能な発展が実現する。

NTT西日本の子会社連携で地域課題解決

NTTビジネスソリューションズと地域創生Coデザイン研究所は、今後、今回の取り組みを通じて、京丹波町の地域創生支援と地球温暖化の防止に貢献していく。

両社は、西日本電信電話(NTT西日本/大阪府大阪市)の子会社。今回の取り組みで、NTTビジネスソリューションズはICTを活用した地域の課題解決支援、地域創生Coデザイン研究所はJ-クレジット活用による持続可能な森づくりと地域活性化モデルの企画、J-クレジット制度におけるプロジェクト登録・認証・流通支援を担う。

(出所:NTTビジネスソリューションズ)

(出所:NTTビジネスソリューションズ)

森林・農業由来クレジット創出に熱視線

地域創生に向けて、森林や農業由来のJ-クレジット創出に向けた動きも活発化している。

カーボンクレジット創出支援サービスを手がけるバイウィル(東京都中央区)は、自治体・金融機関・企業と連携し、森林由来のJ-クレジット創出を始めた。北海道ガス(北海道札幌市)は1月、南富良野町において、町有林を活用したJ-クレジット創出を開始すると発表。ステラーグリーン(東京都中央区)も同月、弟子屈町で森林由来クレジット創出で連携するとことを明らかにした。

【引用】
環境ビジネス.  https://www.kankyo-business.jp/news/e3c2f1aa-3135-46af-8b2b-c2d5d716417e

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