経済産業省と国土交通省は6月26日、東京都の大島町沖・新島村沖・神津島村沖・三宅村沖・八丈町沖の5区域を、洋上風力発電の「準備区域」に加えたと発表した。このうち2区域は、セントラル方式の一環として、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)がサイト調査を実施する地点にも選定された。
促進区域・有望区域・準備区域は計35地域に
海洋エリアでの再エネ利用に関して、国は2019年に「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(再エネ海域利用法)を施行し、海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域(促進区域)を指定。また、「海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域指定ガイドライン」に基づき、「有望区域」と「準備区域」を設けている。
有望区域とは、既知情報を収集した上で、国が促進区域の指定に関する可否を判断するために、協議会を通じて具体的な協議を行うべき区域。準備区域とは、有望区域の要件は満たさないものの、都道府県として、今後協議会を設置して具体的な協議を行うことを念頭に、利害関係者などとの調整に着手している区域をいう。
今回、2024年11月から12月にかけて都道府県から提出のあった情報などを基に、有識者による第三者委員会の意見を踏まえ、伊豆諸島の5区域が準備区域として整理された。5区域のうち新島村沖と神津島村沖は、経産省・国交省によるセントラル方式での調査対象の区域に選ばれた。今後は、JOGMECが、洋上風力発電の基本設計に必要なサイト調査(風況・海底地盤・気象海象)を行う予定だ。

2025年6月26日時点での促進区域・有望区域の指定・整理状況(出所:経済産業省)
【参考】
経済産業省―再エネ海域利用法に基づく促進区域の指定に向けた準備区域の整理及びセントラル方式による調査対象区域について
東京都―伊豆諸島の海域が洋上風力発電の準備区域に整理されました!
【引用】
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/2ada33ad-43e6-41a9-b045-ebaebae55c0b