東北銀行(岩手県盛岡市)は3月5日、農業由来カーボンクレジットの生成と販売を手がけるスタートアップ企業のフェイガー(東京都千代田区)が発足した「東北エリアにおけるカーボンクレジット地産地消推進協議体」に参加したと発表した。また東北エリアの地元産J-クレジットを購入したことを明かした。
クレジット創出で環境に優しい農業を持続可能な形で推進
フェイガーは、「水稲栽培における中干し期間の延長」の方法論(水田中干し方法論)によるJ-クレジットの創出で、農業者の脱炭素の取り組みとクレジット化を通じた収益化を支援している。2月には、「バイオ炭の農地施用」の方法論に基づく、「バイオ炭の農地施用によるCO2削減事業プロジェクト」がJークレジット制度において、当社として初めてのクレジット認証を受けている。また、フェイガーは企業に農業由来のカーボンクレジットの調達を支援している。
東北銀行は2023年8月にフェイガーと業務提携し、水田中干し方法論よるJ-クレジット創出の説明会を開催するなど、連携して生産者へ情報提供を行ってきた。また、2024年6月にフェイガーと、水稲栽培生産者が取り組むJ-クレジット創出のサポート業務を開始した。このサポート業務では、従前のサービス紹介に加え、東北銀行が生産者の申請作業などをサポートする新たな連携体制を構築している。
東北エリアのJ-クレジット地産地消を実現へ
フェイガーでは、2023年にJ-クレジットにおける水田中干し方法論での生成実績をベースに、2024年は39道府県のエリア、2000人の農家と10万トン分を生成した。東北エリアは、その主要生成エリアとなっている。
フェイガーは、東北エリアのJ-クレジット地産地消を実現することを目的に、「東北エリアにおけるカーボンクレジット地産地消推進協議体」を発足し、参加する企業を募集している。東北銀行は、この協議体に全国で初めて企業として参加した。この協議会では、情報共有会の開催などを通じて、クレジットに関する検討、マーケティング、新規事業開発などの知識を共有・体感できる場を提供していく。
また、今回、東北銀行が購入したJ-クレジットの収益は農業者へ還元される。東北銀行自らが「カーボンクレジットの地産地消による地域農業支援」を体現し、地元産クレジットの活用による地域脱炭素化支援を推進することで、協議体のさらなる活性化に貢献していく。
「とうぎんリニューアブル・エナジー」で販売
東北銀行が購入したJ-クレジットは、自社活動におけるカーボンオフセットへの活用のほか、子会社・とうぎんリニューアブル・エナジー(岩手県盛岡市)を通じて取引先への販売を行い、地域事業者の脱炭素化に向けた支援も行っていく。
とうぎんリニューアブル・エナジーは、東北銀行がリニューアブル・ジャパン(東京都港区)とともに、東北エリアの特性を活かした再生可能エネルギー事業を展開する会社として、2024年2月に設立した。

「カーボンクレジットの地産地消による地域農業支援」イメージ図(出所:東北銀行)
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/65eafa47-5c1b-4dd4-beb8-16e9b2fa9b6b