欧州連合の気候顧問、農業分野のカーボンプライシングを推奨

欧州連合(EU)の気候変動に関する科学的諮問委員会(ESABCC)は、農業分野における温室効果ガス排出削減を促進するために、カーボンプライシング(炭素価格設定)の導入が重要であると述べた。ESABCCの副委員長ジェッテ・ブレダール・ヤコブセンは、農業者と土地管理者が排出量削減に向けてより強く奨励される必要があるとし、排出に対する価格を設定し、排出削減に対して報酬を与えることにより達成可能であると指摘した。 現行のEU政策は、農業者がEUの気候目標達成に向けてより積極的な行動を取るための十分なインセンティブを提供していないとされ、農業分野の排出量削減を促進するためには、2031年までにカーボンプライシング制度の導入が必要だと専門家は勧告している。 EUは2030年までに1990年比で温室効果ガス排出量を55%削減し、2050年までに気候中立を達成することを目指している。この報告は、EUが排出削減に向けた中間目標を設定する新たな文書の準備中に発表された。また、EUの共通農業政策(CAP)は、追加的な気候行動を実現するために不十分であるとも指摘されている。 農業分野のカーボンプライシングは、農業者が排出量を削減するためのインセンティブとして、また「汚染者負担」原則の適用として、重要な手段であるとされている。欧州委員会は既に、農業排出に対する価格設定を検討しており、信頼性のある「カーボンファーミング」スキームの基準を設定するためのEU機関間の交渉が進行中である。 【参照】
Carbon pricing for agriculture key to cutting emissions, say EU climate advisers

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