NTTデータ(東京都江東区)と愛知県豊田市は8月22日から、地域全体の脱炭素と経済活性化を支援する共創型プラットフォームの実証実験を開始した。脱炭素に関する情報共有や補助金の手続き、ソリューションの実行支援までを一元的に提供。地域企業の行動変容を促進し、持続可能なまちづくりを後押しする。
豊田市を対象に、同社プラットフォームの実用性を検証
NTTデータが構築したプラットフォーム(試作版)は、地域企業が脱炭素に取り組む際に必要となる補助金・制度・事例などの情報を一元化し、スムーズなアクセスを可能とする共創型の情報基盤。
同プラットフォームを活用することで、豊田市は、企業に密接した脱炭素関連情報の配信や地域内の脱炭素ソリューションとのマッチング、資金調達のサポートなどがワンストップで行えるようになる。また、脱炭素関連情報へのアクセスの容易さは、地域企業の脱炭素挑戦の難易度緩和につながり、同市にとっても政策の認知度向上や施策改善の機会となる。
この取り組みにおいて、NTTデータは、プラットフォーム試作版の提供・運用に加え、脱炭素に関する情報提供やソリューション紹介、地域内の脱炭素ソリューションとのマッチング、資金調達の一括サポートなど多様な役割を担う。豊田市は、脱炭素支援・補助金制度、事例情報など支援策の提供のほか、市内脱炭素先進事業者の紹介などを担当する。

実証の全体像(出所:NTTデータ)
脱炭素化にとどまらず、将来的にはネイチャーポジティブなどに取り組みを拡大
NTTデータは今後、実証結果を基に、プラットフォームのさらなる機能改善や標準モデルの構築を進めるとともに、行政・金融機関・大手バイヤーなど多様なステークホルダーの参画を募り、各者との連携を通じて、全国の自治体向けに脱炭素活動を展開する。将来的には、サーキュラーエコノミーやネイチャーポジティブの実現支援へと取り組みを拡大していく。

プラットフォームのイメージ(出所:NTTデータ)
「企業が迷わずに行動できる動線を整える」
豊田市は、これまでも地域企業の脱炭素を支援してきたが、さらなる促進に向け、今回NTTデータとの連携を開始した。同プラットフォームの活用により、企業は迷わず行動でき、地域全体のカーボンニュートラル化が加速すると、プロジェクトの意義を強調している。
NTTデータは今後、豊田市と連携し、同地域における脱炭素のさらなる推進と地域経済の活性化に貢献していく。
【参考】
豊田市―報道発表資料 株式会社NTTデータと「地域脱炭素化促進に関する連携協定」を締結
【引用】
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/f5ec9669-c104-4d0a-a524-35718aa874d5