三井不動産レジデンシャル(東京都中央区)は12月19日、生活におけるCO2削減を後押しするアプリサービス「くらしのサス活」について、過去に分譲したマンションの入居者への提供も開始したと発表した。これまで提供してきた新築マンションの入居者と合わせて24万世帯以上が利用可能となる。電力データを活用し、契約電力会社に関わらず家庭内のCO2削減を推進するサービスは、住宅業界初の取り組みとなる。
楽しみながらCO2削減できるくらし方を提供
アプリサービス「くらしのサス活」では、住戸ごとのCO2排出量・削減量を見える化し、削減量や関連イベントへの参加に応じたポイント提供を毎月自動で行う。入居者は、獲得ポイントをホテルの宿泊券やスポーツ観戦など、各種特典と交換でき、気軽に楽しくCO2削減に取り組むことができる。また、居住者は削減目標と実際の使用量を比較しながら振り返りを行うことで、目標達成を意識したCO2削減に取り組むことが可能となる。
このアプリを活用している家庭は、一般的な家庭に比べ、2024年4月~6月におけるアプリ登録者の平均値で、約21%の想定CO2削減効果が確認されているという。
三井不動産レジデンシャルは、東京電力エナジーパートナー(東京都中央区)、ファミリーネット・ジャパン(同・港区)、東京ガス(同)、三井住友銀行(同・千代田区)とともに、アプリサービス「くらしのサス活」を、同社の新築物件の入居者に4月より提供を開始していた。
このアプリは、ファミリーネット・ジャパンが開発し、各社が提供する各住戸の電気使用量・ガス使用量データを連携させ、CO2排出量・削減量を見える化する。
電気事業者以外も電力データの活用が可能に
2020年の電気事業法の改正により、2023年10月から電気事業者以外の事業者も電力データが活用できるようになった。電気契約者の同意を得たスマートメーター由来の電力データを国から認定を受けた一般社団法人電力データ管理協会を介して、事業者等が入手・利用することができる。
三井不動産レジデンシャルは、この改正をもとに、ファミリーネット・ジャパンが提供するサービスを採用し、「くらしのサス活アプリ」をアップデートすることで、過去分譲マンションにおいても、アプリサービス利用が可能となった。
ファミリーネット・ジャパンは、スマートメーターを活用した電力データ取得・活用サービスの提供を12月16日より開始した。5月に電力データ管理協会への会員登録を完了し、スマートメーターからのデータ取得に向けた開発を進め、このたび正式にサービスの提供を開始した。