カミーノ(東京都港区)は5月23日、ソフトバンク(同)の本社・各階ラウンジで社員が使用するリユーザブルカップとして、バイオマスプラスチック製カップを提供したと発表した。導入により、ソフトバンクは、年間約350万個の紙コップと約116万個のプラスチック製蓋が低減され、CO2排出量は年間約119トン削減できる見込みだ。
繰り返し利用などの要望に応えるサステナブルな素材
ソフトバンクは、これまで新型コロナウィルス感染予防への対応として、各階ラウンジで使い捨ての紙コップとプラスチック製蓋を採用していたが、パンデミック収束に伴い、仏器の仕様変更を検討していた。
ソフトバンクは、今回カミーノに相談するにあたり、以下の点を要望したという。
- 食洗器対応により繰り返し使用できる
- 電子レンジ加熱に対応可能
- 積み重ねできる
- 蓋が付けられる
カミーノは、同社のサステナブルプロダクトブランド「PAPLUS(パプラス)」シリーズを提案。蓋についてはプラスチック製でなく、飲み口付きのシリコン製蓋とした。なお実運用に先立ち、2024年4月にはソフトバンク本社(全19フロアのうち2フロア)で約半年間の実証実験が行われ、蓋の飲み口やカップの色などが検討された。
使用後、2年以内に回収・再製品化
「PAPLUS Biz」は、トウモロコシのデンプンを発酵させて得られる乳酸から作られる生分解性プラスチック「PLA(ポリ乳酸)」を主成分とする。製品の大部分は、最終的に水とCO2に分解される。同シリーズは、製品を土に還すのではなく、使用後に回収・再製品化することで資源循環させる仕組みづくりをテーマとしている。今回ソフトバンクに導入するカップについても、1年半から2年後に回収・再製品化する予定だ。

バイオマスプラスチック製カップとシリコーン製蓋(出所:カミーノ)
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/63c99e8a-a6c5-4589-83b6-0cbfe2198813