地球温暖化対策とイノベーションをテーマとした国際会議、10月に開催

経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、10月8日~9日に、地球温暖化対策の鍵となる「イノベーション」について、世界中の産学官のリーダーが一堂に会して議論する国際会議「Innovation for Cool Earth Forum 第12回年次総会(ICEF2025)」を会場とオンラインのハイブリッド形式で開催する。

GXと安全保障へのイノベーションがテーマ

今回のメインテーマは「グリーントランスフォーメーション(GX)と安全保障へのイノベーション」。カーボンニュートラルと安全保障を目指す国際連携をはじめ、クリーン水素技術、天然水素、再生可能エネルギーの未来、二酸化炭素の除去・利活用、サーキュラーエコノミーとスタートアップ、気候変動への適応とレジリエンスを通じた安全保障など、地球温暖化対策・イノベーションをテーマにした約10のセッションが予定されている。また、世界の第一人者だけでなく2050年に社会の中核となる若手世代も議論に参加する。

ICEFによるステートメント発表も

会議後、今後必要となる方策、将来に向けた行動と、今回の各セッションなどでの議論を取りまとめたICEF運営委員会による提言(ステートメント)の発表、あわせて、カーボンニュートラル達成に向けて短期的・長期的に貢献する主要な革新的技術の道筋・手法を提言するICEFロードマップの公開を予定している。

ICEF2025は、会場(ウェスティンホテル東京)への来場またはオンラインにて参加できる。参加費は無料。

現地参加とオンライン参加のどちらかを選んで、ICEF公式ウェブサイトより申し込む。

現地参加の申込締切は9月24日17:00(日本時間)。座席に限りがあるため、現地参加が定員を超過した場合は、オンラインでの参加を依頼されることがある。現地参加の申込締切後は、オンライン参加のみ申込みできる。オンライン参加の申込締切は10月9日会期終了まで。

2日間にわたるプログラム

会議のプログラムや開催概要は以下の通り。

開催概要

会議名:Innovation for Cool Earth Forum 第12回年次総会(ICEF2025)
主催:経済産業省、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
開催日:2025年10月8日(水)、9日(木)
場所:ウェスティンホテル東京(東京都目黒区)(オンラインとのハイブリッド開催)
言語:英語(日英同時通訳あり)
参加費用:無料
共催:外務省、文部科学省、農林水産省、環境省
後援:国際エネルギー機関(IEA)、BloombergNEF、国際連合工業開発機関(UNIDO)、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)

プログラム(予定)

【10月8日(水)9:30-17:10】

  • 開会式
  • カーボンニュートラルと安全保障に向けた国際連携
    各国は技術革新や政策を通じ温室効果ガス削減に取り組んでいるが、進捗の差が課題となっている。再エネ拡大には重要鉱物供給の偏在や資源ナショナリズムが影響し、エネルギー安全保障が脅かされている。この課題に対処するため、国際協力が不可欠となる。
  • 原子力の利活用
    原子力発電は持続可能なエネルギー供給の柱として期待される一方で、従来の大規模発電所ではコスト超過が顕著となっている。このセッションでは、費用対効果が高いとされる小型モジュール炉(SMR)を開発する企業から、導入・運用を検討する企業まで、国内外のリーディングカンパニーを招き、SMRの技術的可能性について議論するとともに、各国の連携による新たなSMRサプライチェーン構築の方向性を探る。
  • 気候変動への適応とレジリエンスを通じた安全保障
    悪化する気候変動の影響に直面する適応技術の現状と課題を検討し、当該技術をグローバルサウスやその他の地域に普及させるための今後の戦略を議論する。
  • 再生可能エネルギーの未来
    地政学的リスクの拡大や資源価格の高騰によって、再生可能エネルギーの普及は減速し、さらに、非同期電源の普及が電力系統の安定性を脅かす事例も増加している。このセッションでは、こうしたイノベーションを推進する企業や羅針盤となる国際機関を招き、解決すべき課題を明らかにするとともに、各ステークホルダーにとって必要なアクションを確認する。

【10月9日(木)9:30-16:55】

  • 二酸化炭素の除去と利活用
    二酸化炭素の除去分野の技術進展に関しては、DAC(直接空気回収)などの革新的技術が急速に成長しており、また、回収したCO2を有効活用する技術も研究開発が進んでいる。国際的な除去・回収量の達成に向けて、これらのイノベーションを推進する国際協力が重要となる。
  • ICEFロードマッププロジェクト:持続可能なデータセンター
    データセンターに起因する課題として、膨大な電力消費量、電力需要に伴う著しい温室効果ガス排出につながる可能性、さらに、水の使用、地域の大気汚染、電子廃棄物などがあげられている。今年のICEFロードマップでは、こうした課題とそれに対処するための戦略を検討する。その中で、データセンターのエネルギー効率改善、CO2排出量の削減、水の使用量の最小化なども検討している。
  • サーキュラーエコノミー×スタートアップ
    循環型経済と積極的なイノベーションを進めるスタートアップとの親和性と当該分野の成長著しいアジア地域に焦点を当て、当該分野の現在地から各関連技術における課題とイノベーションを議論する。
  • 天然水素
  • クリーン水素技術の推進
    クリーン水素の活用に取り組む「Hard-to-Abate」産業の企業や国際的な脱炭素を先導する国際機関を招き、クリーン水素導入に向けた各社の戦略、普及に向けた課題、そしてこれらの今後の展望について議論する。
    素材産業は、「Hard-to-Abate」と呼ばれる温室効果ガス排出量削減が困難なセクターの一つと考えられており、クリーン水素の活用はネットゼロ達成のための重要な解決策として注目されている。しかし、多くの産業ではクリーン水素の活用技術が未熟であり、設備やインフラの更新には多大な時間とコストがかかることが予想されている。
  • 閉会式

ICEFとは

ICEFとは、世界が様々な困難に直面しつつもカーボンニュートラル達成へと進んでいくために鍵となるイノベーションを推進するため、エネルギー・環境に関する産業界、学界、政府機関の著名な専門家が一堂に会し議論する国際会議。経済産業省とNEDOの主催により、2014年以降、毎年開催している。今年で12回目の開催となる。ICEF2024には、93の国・地域から約1700人が参加した。

【参考】
ICEF-Innovation for Cool Earth Forum (ICEF)

【引用】
環境ビジネス.  https://www.kankyo-business.jp/news/55041ae7-dd83-4eaa-b2ee-f63de447855c

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