松屋フーズ(東京都武蔵野市)は7月17日、NEWGREEN(同・小金井市)、芙蓉総合リース(同・千代田区)とともに、千葉県木更津市で、水稲の直播・節水型栽培の実証を進めていることを明らかにした。松屋フーズでの商品提供を想定した収量・品質の検証に加え、同栽培手法による環境価値の創出とその活用法を検討する。
栽培の効率化やメタン削減に寄与
水稲の直播・節水型栽培とは、水を張らない田で種籾を直接播き、湛水することなく雨水や走水など補水のみで栽培する節水型の育成方法のこと。微生物や海藻・アミノ酸などから製造できる、植物に刺激をあたえて作用を促す資材(バイオスティミュラント資材)を使用し、稲の栄養素吸収率を高めることで、水稲種の乾田栽培が可能になる。
この栽培方法は、育苗・田植えや水管理の省力化による労働工数の短縮に加え、農業分野で排出されるメタンガス削減も期待される。
今回の実証において、松屋フーズは自社での商品提供・稲作参入に向け、同実証のプロセスおよび収穫物を評価する。NEWGREENは農業資材の提供とともに、同栽培方法に関する知見とノウハウを活かし、稲作指導を担う。芙蓉リースは資金面の支援を行う。また、カーボンクレジット創出プロジェクトへの参画で得た経験に基づき、同栽培方法による新たな環境価値の活用方法を検討する。
松屋フーズらは、同実証を通じて、日本の農業が抱える課題解決を目指す。
【引用】
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/646cff33-c5ef-4af7-8267-dfe04672f53b