環境省、26団体の地域SDGs事業創出を支援 地域循環共生圏づくり構築へ

環境省は4月4日、環境で地域を元気にする「地域循環共生圏づくり」を支援する2025年度事業について、2025年度からの新規参加として4団体、2024年度からの継続参加として22団体、全26団体を選定したと発表した。

地域循環共生圏づくりに向けた中間支援ができる担い手を増加させ、地域循環共生圏づくりの中間支援体制の強化を目的としたモデル事業を支援する。

地域循環共生圏づくりの中間支援体制の強化

事業名は、2025年度「地域循環共生圏づくり支援体制構築事業」。この事業は、各地域において地域循環共生圏づくりに取り組む団体(活動団体)と、その団体を支援する主体(中間支援主体)を合わせて「参加団体」とし、参加団体による地域循環共生圏づくりを支援するもの。今回、参加団体の公募を実施し選定した結果を公表した。

ローカルSDGs事業を創出、地域課題を解決、自立した地域へ

地域循環共生圏とは、地域資源を活用して環境・経済・社会を良くしていく事業(ローカルSDGs事業)を生み出し続けることで地域課題を解決し続け、自立した地域をつくるとともに、地域の個性を活かして地域同士が支え合うネットワークを形成する「自立・分散型社会」を示す考え方をいう。

公募説明資料では、鹿島市ラムサール条約推進協議会(活動地域:佐賀県鹿島市内)がステークホルダー80団体が参加する地域プラットフォームを形成し、「酒蔵ツーリズムにおける脱炭素化」や「グリーンインフラ日本酒の開発・販売」など23のローカルSDGs事業が創出された事例などを紹介している。

(出所:環境省)

(出所:環境省)

2025年度事業で選定された参加団体

2025年度公募において、2024年度からの継続参加では、例えば、新潟県新潟市が、新潟市西蒲区中之口を拠点に活動する、「やりたいひとが、やりたいときに、やりたいことを」を実現する団体、YAKKOTE(やっこて)を支援する。

2025年度から新規参加する4団体は次の通り。

活動団体名 主な活動地域
(活動団体)
中間支援主体名 主な活動地域
(中間支援主体)
労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事 業団 さんいんみらい事業所 鳥取市、八頭町、岩美町 市民エネルギーとっとり 鳥取県主に東部
海町翠地区ほたる保存会 愛媛県伊予市 NPO法人ふたみラボ 愛媛県伊予市
合同会社モスガイドクラブ 鹿児島県熊毛郡屋久島町 NPO法人HUB&LABO Yakushima 鹿児島県屋久島
合同会社lagom(ラーゴム) 沖縄県石垣市 コラコラ(coralcollabo) 石垣島を含む八重山諸島全域

新規参加団体は10団体が応募

この事業では、地方事務局(環境省地方環境事務所などと環境パートナーシップオフィス(EPO)など)が主に中間支援主体を支援し、中間支援主体が活動団体を支援することで、活動団体の地域循環共生圏づくりを推進する。事業期間は最長3年。

選定された参加団体は、環境省が後日別途請負者と契約する事業実施に係る協定を締結し、取り組みを実施する。1参加団体当たり、200万円(税込)を上限として、請負者が参加団体の事業実施に係る経費を負担する。

2025年度からの新規参加団体については、公募を行ったところ、10団体の応募があり、審査委員会における審査の結果、4団体を選定した。審査に当たっては、「活動団体の目指す地域の姿」「地域に必要なプラットフォームの体制や仕組み及び実現したいローカルSDGs事業」「中間支援主体の支援・取り組み計画の内容」「実施体制」の観点に基づき評価を行った。

2024年度からの継続参加団体については、2024年度事業に参加団体のうち、2025年度の事業継続を希望した団体について、審査委員会における審査の結果、22団体を選定した。

【参考】
環境省ー令和7年度地域循環共生圏づくり支援体制構築事業参加団体の選定結果について

【引用】
環境ビジネス.  https://www.kankyo-business.jp/news/9d4484a8-c83a-49ac-b315-bcd5f5162419

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