排出超大国インドがJCMパートナー国に プロジェクト実施でイベント開催

環境省は8月29日、インドと二国間クレジット制度(JCM)構築の覚書に署名したと発表した。今後、民間資金も呼び込みながら排出超大国インドの経済成長と気候変動対策を両立するモデルケースをつくるため、両国政府で連携する。

日本企業が貢献できる脱炭素化分野が多数

インドの人口は世界で最も多く、温室効果ガスの排出は世界で第3位となる。同国政府は、すでに国際協力により進める脱炭素化の重点分野を発表しており、その中には天然由来の圧縮バイオガス(CBG)、再エネ由来の水素、アンモニア、排出量の多い産業のトランジション、CCSなど、日本企業が貢献できる分野が多数含まれる。また、パリ協定第6条に沿った二国間協力を有効活用する方針であり、日本とのJCMが初めての具体的な二国間協力枠組みになる。

環境省は、両国の企業が連携し具体的なJCMプロジェクトの実施が進むよう、経済産業省をはじめとする関係省庁や日本政府指定JCM実施機構(JCMA)とともに、インド政府と緊密に連携して、JCMの円滑な運営と成果の最大化に取り組んでいく。

フォーラムとビジネスマッチングについて

二国間での脱炭素にむけた協力体制が整ったことを受け環境省は、インドとのJCMに関する官民ビジネスフォーラム及びビジネスマッチングイベント、相談会を開催する。

9月23日にはインド・デリーで、ビジネス参画促進フォーラムとビジネスマッチングイベントを開催。同月26日には、同・ハイデラバードにおいて、JCMプロセスに関する企業向け相談会を実施する。各イベントの詳細は以下の通り。

フォーラムとビジネスマッチング

  • 開催日時:9月23日10:00~17:30(デリー時間)
  • 会場:デリー市内
  • 開催形式:ハイブリッド(対面・オンライン)
  • 参加対象:JCMと炭素市場の活用に関心のある日系・インド企業、関連機関(150~200名程度を想定)
  • 使用言語:英語
  • 参加費用:無料

主なプログラム

  • JCM制度および両国の脱炭素政策の説明、JCMの位置づけの説明
  • 両国企業によるJCMで活用できる技術・ソリューションの紹介
  • JCMグローバルマッチの紹介
  • ビジネスマッチングと個別商談・相談会

インドにおけるJCMプロセスに関する企業向け相談会

  • 開催日時:9月26日10:00~13:30(デリー時間)※
  • 会場:ハイデラバード市内
  • 開催形式:ハイブリッド(対面・オンライン)
  • 参加対象:JCMと炭素市場の活用に関心のある日系・インド企業、関連機関
  • 使用言語:英語
  • 参加費用:無料

主なプログラム

  • JCMの制度説明、他国の事例紹介、グローバルマッチほか
  • 民間企業(インド企業優先)へのJCM制度に関する個別商談・相談会

※インド商工会議所連合会(FICCI)による「15th India Climate Policy and Business Conclave 2025」(9月24日~25日)のジョイントイベントとして開催。

インドは31番目のJCMパートナー国に

両国は8月7日、JCMの構築に関する協力覚書に署名。8月29日に両首脳立ち合いのもと、浅尾 慶一郎環境大臣とシビ・ジョージ駐日インド大使の間で、JCM協力覚書の文書交換を行い、脱炭素事業によるカーボンクレジットの創出に向けた協力を開始した。同日、日本・インド両首脳から発表された日印共同声明や今後10年に向けた日印共同ビジョンなどにおいても、JCMに関する協力覚書の署名を歓迎し、両国政府が協力してJCMを活用した二国間の気候変動対策を推進することが盛り込まれた。

なおインドは、日本の31番目のJCMパートナー国となる。

8月29日に開催された日印経済フォーラムでの浅尾慶一郎環境大臣の基調講演(出所:環境省)

8月29日に開催された日印経済フォーラムでの浅尾慶一郎環境大臣の基調講演(出所:環境省)

【参考】
環境省―インド政府と二国間クレジット制度(JCM)構築の協力覚書に署名し、脱炭素事業によるカーボンクレジットの創出に向けた協力を開始しました
環境省―インドとのJCMに関する官民ビジネスフォーラム及びビジネスマッチングイベントを開催します

【引用】
環境ビジネス.  https://www.kankyo-business.jp/news/e5f1a4d9-4a5d-4c30-8f8d-25835f348b4d

最新情報

最新情報
関連用語
関連動画
  1. COP29: ASEAN諸国が共通の炭素市場枠組みを構築

  2. シンガポールの炭素クレジット市場は年平均成長率21%で急成長

  3. TOPPAN系、モズクで国内初のブルークレジット認証取得

  4. Verra、トルコでの炭素クレジット取引でEPİAŞと提携

  5. 日立が目指す再生材マーケットプレイス、 三菱UFJ銀が参画・金融機能を提供

  6. 東電、メガソーラー併設グリーン水素製造設備を江東区に設置へ 28年度稼働

  7. 大気からCO2を直接回収・活用 双日ら、都市実装に向け実証を開始

  8. 熊本県五木村と日産、EVを活用した脱炭素化・強靭化で連携協定

  9. アスエネ、WFS香港大会でCO2見える化を推進 スポーツ界のCNに貢献

  10. 山梨県、国内最大規模のFSC認証林由来クレジット創出 三井物産と連携

  11. TBSら、気候変動対策を推進する新会社設立 営農太陽光などで再エネ化へ

  12. 環境省、省エネ機器導入費用を助成 企業間連携でスコープ3削減へ

  1. カーボンクレジット (Carbon Credit)|用語集・意味

  2. 来月、閉鎖されるENEOSの和歌山製油所の跡地が、脱炭素社会のモデル地区として再整備されることになりました。

  3. カーボンニュートラル (Carbon Neutral)|用語集・意味

  4. 再生可能エネルギー証書 (Renewable Energy Certificate, REC)|用語集・意味

  5. CCU(Carbon Dioxide Capture and Utilization)とは|用語集・意味

  6. カーボンレジストリ (Carbon Registry)|用語集・意味

  7. 【気候変動と脱炭素ビジネス①】日本人が知らない環境危機と地球に配慮したクリーンなビジネスとは?

  8. ボランタリー市場(Voluntary Carbon Market, VCM)|用語集・意味

  9. 削減ポテンシャル (Reduction Potential)|用語集・意味

  10. ICE グローバル・カーボン・インデックスとは(Global Carbon Index)

  11. 合成燃料(e-fuel)とは|用語集・意味

  12. カーボンクレジット市場の包括ガイド~基本概念から投資戦略まで~

  1. カーボンクレジット (Carbon Credit)|用語集・意味

  2. “現代のゴールドラッシュ”とも言われる動きを取材しました。また、日本では、空気中の二酸化炭素を取り除く技術の開発が始まっています。

  3. グリーン成長戦略とは|用語集・意味

  4. クリーン開発メカニズム (Clean Development Mechanism, CDM)|用語集・意味

  5. ICE グローバル・カーボン・インデックスとは(Global Carbon Index)

  6. CCU(Carbon Dioxide Capture and Utilization)とは|用語集・意味

  7. グリーンエネルギー (Green Energy)|用語集・意味

  8. 【財務省】新国債「GX経済移行債」の入札実施 世界初の政府による「移行債」

  9. ボランタリークレジットとは|用語集・意味

  10. CCUSとは(Carbon Capture Utilization and Storage)二酸化炭素回収・利用・貯留|用語集・意味

  11. 京都議定書|用語集・意味

  12. キャップ・アンド・トレード (Cap-and-Trade)|用語集・意味