Green Carbon(グリーンカーボン/東京都千代田区)は12月10日、兼松(同)らと連携し、すかいらーくホールディングス(同・武蔵野市)に対して、国産米と環境価値をセットで供給したと発表した。環境価値創出では、J-クレジット方法論の1つ、水稲栽培における中干し期間の延長を活用した。
中干し期間の延長でGHG排出量削減、生産した米は「環境配慮米」として販売

花巻の水田にて(出所:兼松)
この取り組みには、兼松のほか、サプライチェーン上の川下企業であるすかいらーくに加え、コメの流通を担うライズみちのく販売(岩手県北上市)、生産者である花巻マイブランド研究会および農事組合法人きずなが参画し、実現した。
環境価値創出のスキームは、岩手県花巻市にある生産者の水田で、水稲栽培における中干し期間の延長に基づいた中干し期間の延長を実施。削減されたGHG排出量をGreen CarbonがJ-クレジットとして創出し、すかいらーく向けに無効化する。兼松とライズみちのくは、「環境配慮米」と名付けられた生産米を、トレーサビリティを確保した上で、すかいらーくに供給する仕組みとなっている。
カーボンインセットの概念に基づくプロジェクト
なお、この取り組みは、「カーボンインセット」の概念に基づき行う。「カーボンオフセット」が自社外のプロジェクトのクレジット購入で排出量を「埋め合わせる」のに対し、「カーボンインセット」は自社のバリューチェーン(サプライチェーン)内で直接排出量を削減・吸収する仕組み。
オフセットは外部投資、インセットはサプライチェーン強化と実質的な負荷低減を両立させるアプローチで、スコープ3削減に貢献する。

今回のカーボンインセットの流れ(出所:Green Carbon)
兼松とすかいらーくはカーボンインセットに関する連携強化目指す
Green Carbonは今後、今回のプロジェクトをモデルケースに、米生産におけるカーボンインセットの概念に基づく取り組みを推進する。兼松とすかいらーくは、ほかのサプライチェーンにおいても、カーボンインセットの概念に基づくパートナー連携強化を図るとしている。
海外での水田由来メタン排出削減などでも協業中のGreen Carbonと兼松
Green Carbonと兼松は、2024年5月に、水田のメタン削減によるカーボンクレジット創出とその手法で栽培された環境配慮米の販売促進に関する連携協定書を締結。今回、兼松の商社としての役割を活かし、新たな付加価値を創出する持続可能な食料サプライチェーンの構築に向けた取り組みとして実施した。
また、両社は10月16日、フィリピンで水田由来のメタン排出削減に関する技術検証を開始している。本格的な事業化に向け、まずは3年間にわたるパイロット事業を行う予定で、初年度は事業化に向けた技術検証に着手する。創出したクレジットは、「グリーントランスフォーメーション排出量取引制度(GX-ETS)」参加企業などに販売される予定。
【引用】
環境ビジネス. https://www.kankyo-business.jp/news/61ba75f2-d9a0-427b-b432-e8e4ac820ccb