カーボンクレジット市場のリーダーであるXpansivは、S&P Global Commodity InsightsおよびCME Groupとの戦略的提携を発表し、オーストラリアのカーボンクレジット市場(ACCU)を強化する取り組みを進めています。この提携により、新たな価格メカニズムの導入、流動性の向上、リスク管理ツール(ACCU先物契約を含む)の提供が実現される予定です。
この連携は、カーボンクレジット市場における価格発見の精度向上や、将来の価格リスクの管理に重要な役割を果たすと期待されています。
価格発見と流動性の強化
Xpansivは、標準化されたACCUスポット契約に新たなCBL-Platts ACCU価格評価を統合することで、取引の終値の基準を改善し、現物市場での取引をサポートします。さらに、CMEグループは2024年10月にACCU先物契約を導入し、XpansivのCBLスポット市場に基づく取引が可能になる予定です。
この取り組みは、オーストラリアのカーボンクレジット市場における透明性と流動性を向上させ、排出削減目標達成に向けた市場環境の整備に寄与します。また、世界的な気候変動対策を支援するための強力な市場基盤の構築を目指しています。
成長するACCU市場と新たなツール
Xpansivのプラットフォームでは、2023年1月以降に3.5百万トン以上のACCUが取引されており、今回の提携はこの成長をさらに加速させます。S&P Globalの価格評価とCMEの先物契約を組み合わせることで、投資家や主要排出者が価格リスクを効果的に管理できるようになります。
また、オーストラリアのカーボン市場は急速に拡大しており、ACCUの保有や発行も増加しています。2024年第1四半期には、ANREUによって38.6百万トンのACCUが報告され、発行量も増加傾向にあります。
この提携により、カーボンクレジット市場の透明性が強化され、さらなる市場拡大が見込まれています。
【引用】
carboncredits.com. Xpansiv Joins Forces with S&P Global and CME to Supercharge Australia’s Carbon Credit Market